トップページへ戻る
鉄路の彼方へ

鉄路の彼方へ

春の旅路〈2〉

前の季節  穀雨 立夏の頃  次の季節



霞城公園
霞城公園 《平成30年4月中旬》
奥羽本線:山形〜北山形

大抵の日本人が心待ちにする
春の情景 ソメイヨシノの桜並木
個人的には何故かそれ程の思い入れ無し
それでも密かに憧れていた
霞城公園に数年越しの初訪問



果物王国
果物王国 《平成30年4月中旬》
奥羽本線:庭坂〜赤岩

岡山・長野・山梨・福島等々
適度な気候と水捌けの良い土壌
本来稲作に不向きな土地には
昔は桑畑が広がっていたという
産業の変換で今では何処も果物王国



赤岩
赤岩 《平成30年4月下旬》
奥羽本線:赤岩

この三十年で三度目の訪問
一度目は汽車で旅の途中
二度目は車でほんの寄り道
今回は腰を据えて重点訪問
改めて新たな魅力を感じとる 〜

名山の旅 付録ページ 吾妻山〈栂森〉



38Promille
38Promille 《平成30年4月下旬》
奥羽本線:庭坂〜赤岩

〜 鉄道情報には次第に遠くなり
いつの間にやらつい知らず
汽車も止まらなくなった赤岩駅
千分の三十八の急勾配を
苦も無く走り去る新幹線 〜



スイッチバック遺構
スイッチバック遺構 《平成30年4月中旬》
奥羽本線:赤岩駅

〜 三十年前に降り立ったであろう
プラットホームは未だ健在
当時の思い出はもう幾ばくか
記憶を辿る様に歩み彷徨う
微かな残像を追い求め 〜



スイッチバック遺構
スイッチバック遺構 《平成30年4月中旬》
奥羽本線:赤岩駅

〜 かつての駅舎は既になく
基礎にその面影を残すのみ
集落への踏切も跡形もなく
ただ残るのは保線用の東屋と
記憶などない末端の避難線隧道



松川橋梁の歴史
松川橋梁の歴史 《平成30年4月下旬》
奥羽本線:庭坂〜赤岩

板谷峠に至る福島側は
阿武隈川支流松川を遡上
そこに架かる橋梁付近は
幾度かの路盤変更による
歴史遺産散らばる魅惑の地



歓喜の詩
歓喜の詩 《平成30年4月下旬》
奥羽本線:庭坂〜赤岩

長い冬を耐え忍び
ようやく訪れた歓喜の時
無彩の冬枯れの斜面にも
日一日と命の息吹き
西日に照らされ光り輝く

季節の一枚 ページ



JAPANESE MODERN URBAN SPRAWL
JAPANESE MODERN URBAN SPRAWL 《平成30年4月下旬》
東北本線:福島〜東福島
及び
阿武隈急行:福島〜卸町

県庁所在都市とは言え付近一帯は
松川流域の氾濫原故比較的遅く迄
都市化を免れた長閑な田園の痕跡
昭和由来のアパート群を飲み込み
無秩序急速に増殖する戸建て近郊風景



隣駅発車案内
隣駅発車案内 《平成30年4月下旬》
福島交通:平野駅

路面電車や地下鉄で見覚えのある
「隣駅を発車しました」の電光掲示
情報量では近頃のデジタル表示機には
到底かなわないアナログ行灯式も
目立ち度見易さ味わい深さの三拍子!



ふるさとの赤い電車〈春色夏色〉
ふるさとの赤い電車〈春色夏色〉 《平成31年4月下旬》
名古屋鉄道:こどもの国〜東幡豆

色々ありまして前日急遽決断
今迄気にも留めていなかった
ミラーレスカメラへの切替を
懐の関係で既存の一眼レフは
僅か一年半でのお別れに 〜

季節の一枚 ページ



ふるさとの赤い電車〈街との繋がり〉
ふるさとの赤い電車〈街との繋がり〉 《平成31年4月下旬》
東海道本線:蒲郡〜三河塩津
及び
名古屋鉄道:蒲郡〜蒲郡競艇場前

〜 そんな折に稀な好天に恵まれ
巷で話題の超大型連休突入もあり
混み合う移動は避けて最後の撮影
過去機材の関係で若干不満の残る
懸案だった地元風景を撮り直し 〜



ふるさとの赤い電車〈晩春の嵐〉
ふるさとの赤い電車〈晩春の嵐〉 《平成31年4月下旬》
名古屋鉄道:こどもの国〜東幡豆

〜 燦々と降り注ぐ眩しい日差し
しかし季節逆戻りの寒風吹き荒れ
普段は波静かな湾内も白く光る
波頭が作り出す異様な別世界
平成と共にさようなら D850



朝熊岳道
朝熊岳道 《平成29年4月下旬》
朝熊岳道と朝熊登山鉄道

「伊勢へ参らば朝熊を駆けよ 朝熊駆けねば片参り」
古来以来の信仰の山は何時の頃からか観光地
ついに大正期には急傾斜を力業で客集め
その文明の利器も開戦の軍事優先に依って
束の間の栄華も強制的に過去のものへと 〜



大正ロマン
大正ロマン 《平成29年4月下旬》
朝熊登山鉄道:第一隧道跡

〜 その東洋一と謳われた
角度にしておおよそ三十二度
山腹軌道の途中には隧道が二つ
勾配の均一化のために穿たれた
当時の先端技術と血と汗と 〜



戦争前夜
戦争前夜 《平成29年4月下旬》
朝熊登山鉄道:第二隧道跡

〜 更に登ると傾斜は増して
遮るものは何もない
視界は一気に広がって
当時の乗客の歓声が
第二隧道へと吸い込まれる 〜



鋼索隧道
鋼索隧道 《平成29年4月下旬》
朝熊登山鉄道:第二隧道跡

〜 無残に剥ぎ取られた線路
あたかもついこの前の事の様な
破片散らばる路盤には
暗い時代に突入する
人々の影も残された 〜



無謀な傾斜ホーム
無謀な傾斜ホーム 《平成29年4月下旬》
朝熊登山鉄道:朝熊岳駅跡

〜 とんでもない傾斜の上部軌道は
そのままの角度で終点に
小刻みな階段刻まれたプラットフォーム
いくら手軽快適な乗り物と言えども
乗客は研ぎ澄まされた平衡感覚必要 〜



宇治岳道
宇治岳道 《平成29年4月下旬》
宇治岳道と登山バス

〜 当初は麓の内宮から登っていた
登山バスはケーブルの開業で
山上の稜線バスへと様変わり
それらの道は今も現存も
当時の賑わいの面影は僅か



窓枠に春
窓枠に春 《平成27年4月下旬》
日中線記念館(国鉄日中線:熱塩駅跡)

木の温もりと油の香り
真鍮製の金具を引き上げ
風を感じた幼い日々
青色の座席に腰掛けて
春色の車窓に夢想の旅



想い出のお花見
想い出のお花見 《平成27年4月下旬》
日中線記念館(国鉄日中線:熱塩駅跡)

鉄路が無くなり
一時は荒れた終着駅
有志の熱意で蘇り
今では地域の憩いの場
当時を想い集う春



めぐる春
めぐる春 《平成27年4月下旬》
日中線記念館(国鉄日中線:熱塩駅跡)

喜びに満ちた開通の朝
悲しみに暮れた廃止の夜
時を見つめた桜並木
彼らは着実に育ち続け
今年も無事にめぐる春

驛 特設ページ 熱塩



先人の贈り物
先人の贈り物 《平成27年4月下旬》
奥羽本線:大沢〜関根

鉄道なんて当時にしてみりゃ
近代文明の象徴のようなもの
けれども今より温もりがある
先人が残してくれた
自然と暮らす賢い生き方



大沢
大沢 《平成27年4月下旬》
奥羽本線:大沢〜関根

茅葺の民家点在する大沢集落
里では桜は終わる時期
ここではまだまだ彩りは無い
長い長いスノーシェッド
新幹線が駆け下る



景佳疲弊同居
景佳疲弊同居 《平成27年4月下旬》
奥羽本線:大沢〜関根

残雪の吾妻山望む山村
散在する伝統的な曲がり屋
僅かな平地は一面の耕地区画
清らかな純日本的美景観も
近付いて観察すれば半廃墟への現実

名山の旅 付録ページ 吾妻山〈箕輪〉



杉の小道
杉の小道 《平成27年4月下旬》
奥羽本線:大沢〜関根

どこまでも行ってみたくなるような
気持ち良くなるきれいな林道
すくっと伸びた手入れされた植林
高くなった春の日差し
木立の合間に光り導く



烏帽子山の桜
烏帽子山の桜 《平成27年4月下旬》
奥羽本線:赤湯〜中川

置賜の桜の名所 烏帽子山
時期が合うので寄ってみました
南向きの木々はまだつぼみなのに
北斜面の並木は散り始め
賑わう山頂でしみじみ花見



汽車の旅はボックスシート
汽車の旅はボックスシート 《平成28年4月下旬》
飯田線:大嵐〜小和田

ほんの一駅だけれど汽車の旅
飯田線に乗るのは何十年ぶりか
存在さえ知らなかった半自動ドアと
学生時代の長い長い全線走破の思い出
汽車の旅はやっぱりボックスシートで



県境の駅〈小和田〉
県境の駅〈小和田〉 《平成28年4月下旬》
飯田線:小和田駅

佐久間ダムができるまで
各県の違いなんて関係ない
県境であっても谷は一体
瞼に浮かんだ先人たちの営み
経済の成長と引き換えに散り々霧散



小和田駅
小和田駅 《平成28年4月下旬》
飯田線:小和田駅

駅を降りても何もない
何もないのが良いのだけれど
一緒に下りたおばちゃん三人にはちょっと不満
折返しの汽車で次なる目的地へ
この独り占めの静寂がたまらない・・・



六十里越
六十里越 《平成27年4月下旬》
只見線:只見〜大白川

災害によって分断された只見線
ここは越後と会津の境
利用者などほぼ居らず
空気運んで三往復
けれど車窓は一級品

名山の旅 付録ページ 太郎助山



大白川駅
大白川駅 《平成27年4月下旬》
只見線:大白川駅

大白川駅の片隅で
歴史語る給水塔
幾年もの豪雪を耐え
風格さえ漂わす
繋がれたホースは現役の証か



大白川駅
大白川駅 《平成27年4月下旬》
只見線:大白川駅

豪雪地帯を走り抜ける
只見線の峠の駅
光あふれる季節を迎え
斜面はブナが芽吹き始め
雪解けの流れ響き渡る



登校列車

下校列車
登校列車・下校列車 《平成27年4月下旬》
只見線:入広瀬駅

一日たったの四往復
その存在意義は皆疑問
けれど百聞は一見に如かず
朝夕大賑わいの入広瀬駅
そのほとんどは高校生だけどね



名松線車窓
名松線車窓 《平成28年4月下旬》
名松線:家城〜伊勢竹原


名松線車窓

(キハ11形気動車300番台)




雲出の里を行く
雲出の里を行く 《平成28年4月下旬》
名松線:伊勢竹原〜伊勢鎌倉

初めてこの地を訪れたのは
鉄路が不通になった直後の頃か
沿線の踏切は遮断機が取り払われ
地形図からも一時抹消
こんな日が来るとは感無量



広葉樹の森
広葉樹の森 《平成28年5月上旬》
名松線:伊勢竹原〜伊勢鎌倉

広葉樹に針葉樹
照葉樹くらいの区別はつくけど
詳しい樹名はさっぱり分からず
ただ美しいかそうでないか
それさえ感じられれば良いんです



名松線車窓
名松線車窓 《平成28年4月下旬》
名松線:伊勢八知〜比津


名松線車窓

(キハ11形気動車300番台)




美杉の里
美杉の里 《平成28年5月上旬》
名松線:伊勢八知〜比津

美杉の里は美しい杉の里
旧村名は多分そういう願い
日本各地で荒れ行く山林
それでも最近気づきだした
まだまだ元気な森もある



名松線車窓
名松線車窓 《平成28年4月下旬》
名松線:伊勢八知〜比津


名松線車窓

(キハ11形気動車300番台)




雲出渓谷
雲出渓谷 《平成28年5月上旬》
名松線:伊勢八知〜比津

視線を河原に向ければ
大岩がゴロゴロ転がる
洪水の度にこんなものが流れてくる
自然の猛威は屈強に制御するより
しなやかに受け流す知恵が必要



美杉の路
美杉の路 《平成28年5月上旬》
名松線:伊勢八知〜比津

美杉という地名を付けただけのことはあって
見渡す植林はすべて杉
材木のことは詳しくないけれど
愛知では檜もよく見かけるが・・・
いずれにしても手入れのされた森は美しい



素朴な木橋を渡って
素朴な木橋を渡って 《平成28年4月下旬》
名松線:比津〜伊勢奥津

線路に沿って走る県道からは
それに気づくのは難しかった
対岸の美しい緑の別天地
目指して下りた河原には
時代錯誤の木板の渡し



素朴な木橋を渡って
素朴な木橋を渡って 《平成28年5月上旬》
名松線:比津〜伊勢奥津

渡った先も時代は止まり
ぽつりと一軒古びた家屋
もう住人はいないであろう
朽ち行くままに任されて
無常引き立て 自然の息吹



おかえりなさい 名松線
おかえりなさい 名松線 《平成28年5月上旬》
名松線:伊勢奥津駅

国鉄時代の廃止対象路線ながら
地元の熱意と働きかけによって
その後の幾多の困難も乗り越え
この春よみがえった名松線
新たな乗客を笑顔で出迎え



蒸気時代の生き証人
蒸気時代の生き証人 《平成28年5月上旬》
名松線:伊勢奥津駅

蒸気時代の終着駅
構内には転車台と給水塔
かつての広い敷地は今では更地
線路もわずかに一本のみ
それでも辛うじて残った生き証人



ふるさとの赤い電車〈連休の潮干狩り〉
ふるさとの赤い電車〈連休の潮干狩り〉 《平成28年5月上旬》
名古屋鉄道:こどもの国〜東幡豆

のんびり在宅にたまたま来客
第一報は潮干狩りの混雑
潮汐表を急いで調べて
慌てて出掛けたいつもの山道
霞んでいるけど壮観な風景



茶摘みの休日
茶摘みの休日 《平成26年5月上旬》
大井川鐵道:青部〜崎平

じいちゃんばあちゃん
かあちゃんねえちゃん
ついでに友達連れてきて
一家総出の大型連休
春のお茶農家の風物詩



茶畑の踏切
茶畑の踏切 《平成26年5月上旬》
大井川鐵道:崎平〜千頭

新茶が芽吹いた畑の中で
鮮やかな若葉を背景に
ぽつんと佇む黄色い踏切
春の日差しをいっぱいに浴び
汽車が来るのを待っている



素朴な時代の置き土産
素朴な時代の置き土産 《平成26年5月上旬》
東海道新幹線:静岡〜掛川

絵心をもたぬ現代日本
景観無視の過剰設備に無秩序開発
人と自然が調和した
素朴な時代の置き土産
未来の世代に残せぬものか



春の旅路〈2〉

前の季節  穀雨 立夏の頃  次の季節



鉄路の彼方へ  早春の旅路〈1〉  早春の旅路〈2〉  春の旅路〈1〉

初夏の旅路〈1〉  初夏の旅路〈2〉  盛夏の旅路〈1〉  盛夏の旅路〈2〉

秋の旅路〈1〉  秋の旅路〈2〉  晩秋の旅路〈1〉  晩秋の旅路〈2〉

初冬の旅路〈1〉  初冬の旅路〈2〉  冬の旅路〈1〉  冬の旅路〈2〉


このページ先頭へ

トップページへ戻る

無断転載・複写等を禁じます。